『刑務所の中』はミニマル
断捨離やミニマリストな生き方が注目されているという。
そういう生き方とは違うけれど、DVDで『刑務所の中』を見て、その何もない生活を、うらやましくてうっとりしたといったら、きっとおかしな人間だと思われるだろう。
主人公花輪(山崎努)が雑居房から独房に移され、正座で壁に向かい、ひとり紙をひたすら折り続ける内職をして、決まった時間に支給される食事を食べ、食器を返し、体操や入浴をするという生活。
主人公も「一生、これもいいなー」と言うのだ。
何が羨ましかったのかというと、自分で考え決めなくてもいいということかもしれない。
全てを自分で選び、その結果がどんなものであってもその結果を全て自己責任と受け入れ、常に前向きに努力し続けるような生活に、それが一生続くことに耐えられる人は少ないのではないかしら。
自由でいたいと思いながら、自分以外の何かに委ねたいという相反する思いに引き裂かれながら生きているような気がする。

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修行僧の生活にも似ている気がします。